BL「ばらの森にいた頃」感想(ネタバレ注意)雲田はるこ短篇集!

キュンキュンするお話が4つ入っている短編集。
そのうちの一つの番外編も入っています。
ばらの森にいた頃
雲田はるこ先生の作品です。
では、ここから「BL【ばらの森にいた頃】感想(ネタバレ注意)雲田はるこ短篇集!」についてまとめます。
ばらの森にいた頃 あらすじ
<ばらの森にいた頃>
不死の吸血鬼の政宗は、ずっと孤独に生きてきました。彼には転生を繰り返す恋人がいて、せっかく生まれ変わっても虫や動植物になっていては話もできません。
そして時が過ぎ、初めて人間の姿で生まれ変わってきたのが陽でした。ふたりは食用バラを育てて暮らしています。
陽は、正宗と同じ吸血鬼になりたいと思っていますが、正宗は死ねない苦しみを陽に味あわせたくはありません。
そして迎えた16歳の陽の誕生日。陽は思いがけない行動をとります。
これ以外に3つのお話が収録されています。
<モンテカルロの雨>
イケメンの海外スター×日本人のおじさん俳優
<ヨシキとタクミ>
銭湯大好きヤンキー×フロ屋の息子ヤンキー
<Be here to love me>
ノンケの先輩×魔性の美脚をもつ後輩
ばらの森にいた頃 感想(ネタバレ注意)
※(ここからはネタバレになる可能性あり)
どれもハッピーエンドで面白いのですが、表題作のばらの森にいた頃は、ちょっと複雑な切なさがありましたね。
初めて読んだ時は、これってハッピーエンドって言える???って思ったし。
お別れじゃん!!このまま吸血鬼✕人間として生きた方が、もっと一緒にいられたでしょ?なんて考えたわけですよ。
でも読み返して思ったのは、この結果があったからこそ、正宗は残される孤独と死ねない苦しみから開放されたわけだし、陽もまたいつか自分が正宗を残して死んでいくという心配や不安から解消されたわけですよね。
陽からすると、正宗がいなくなるのは想定外だったでしょうが、正宗が辛い思いをしていることを知っていた陽からすれば、後悔していないのではと思ったりして。実際最後のシーンでは、明るいですよね。
すっごく切ないのだけど、引き続き二人は形こそ違えど一緒にいられるわけだから、良かったのだと思います。
それ以外の短編集もすごく良かったですね。
個人的におっさんものは苦手ですが、モンテカルロの雨は結構良かったです。
他のヤンキーものと美脚ものは、すっごく面白かったです。
ヨシキとタクミは、ふたりとも可愛い(笑)
普段はバリバリのヤンキーなのに、なんでそんな純粋になっちゃう?って感じです。
Be here to love meでは、先輩が単純で笑える…
それをうまく操っている後輩は頭がいいですね。
短編集って、なかなかどの作品も面白いっていうのに出会えないものですが、この作品はどれも面白いのでおすすめです。
ストーリー重視の作品からエロが多い作品までバランスが取れているので、満足度高いです。
以上「BL【ばらの森にいた頃】感想(ネタバレ注意)雲田はるこ短篇集!」でした。最後まで読んでいただきありがとうございました。