BL「カラスの嫁入り」あらすじ・感想(ネタバレ注意) ほっこり癒やし系ストーリー

BL漫画「カラスの嫁入り」のあらすじや感想(ネタバレ注意)についてご紹介します。
代々受け継がれてきたしきたり。
そこから逃げ出した姉に代わって嫁入りしようと決意した健気男子と、彼を理解しようとする優しい好青年の癒やし系ストーリーです。
「カラスの嫁入り」
佐倉リコ先生の作品です。
では、ここから「BL「カラスの嫁入り」あらすじ・感想(ネタバレ注意)ほっこり癒やし系ストーリー」についてまとめます。
カラスの嫁入りのあらすじ
桜坂稲荷神社の跡取りである神楽坂理央は、神使の狐・宇迦様と話せる特技がありました。
そして代々神楽坂家は、同じように特別な力を持つ烏城家の者と婚姻し、身体の結びつきを持つことにより、その特別な力を維持してきたのです。
そのため理央にはも百合という婚約者がいたのですが、突然逃げ出した!?家出???
代わりにやってきたのは、百合の弟の凪でした。
「姉の代わりにしてください」と突然現れた彼に、理央は驚きますが、あまりにも健気な様子で追い返すこともできず…
すると、凪は夜這いしてき…
神使の狐や小姑カラスに見守られながら、ふたりはどうなる?
カラスの嫁入りの感想(ネタバレ注意)
※(ここからはネタバレになる可能性あり)
この作品は、私の好きなパターンが色々盛り込まれていたので、好きだ~~って感じでした。
まず受けの凪が、幼い頃から家に居場所がなく、自分は必要がない・役立たずなんだって思っているんですよ。そして、自分が役に立てるならって健気に思っています。
こういうパターンがめっちゃ好きなんだけど、本当に役立たずだと家族に虐げられているのは、いくら恋がハッピーエンドになったとしても、やっぱり悲しいからさほど好きではないです。
家族はそんなことを思っていなくて、本当はすっごく心配しているのにっていう背景があるのが大好き!!
凪の烏城家では、神楽坂家に嫁がせたり、次に繋ぐ子を産むということでも、女はとても大切にされてきました。神楽坂家が力を維持するために娘を嫁がせ、それと引き換えに永続的な支援や多額の結納金を得るからです。
しかし男の場合は、神楽坂家に嫁いで子をなすこともできないし、他所の人と子供を作っても烏城家の力は引き継がれません。しかも、霊視能力も女より劣ります。
だから凪は、小さい頃から大人たちが話しているのを聞いていて、自分は望まれない存在なのだと思ってきました。役立たずで価値のない人間だと…
だけど、実際にはそうではなく、男で生まれてきたからこそ、代々継がれてきたしがらみとは関係なく、自由に生きてほしかった両親。
息子が、自分が役立たずだと話すのを聞いていたって時点で、大切にしてなかったじゃん!とか配慮が足りないんだよ!などとつっこみたくなりますよ。特に父親は、本当に息子のことをよくわかっていなくて、何もできっこない子だとか本人の前で言ってしまうほどですから(怒)
そういう親がやっと気持ちに気づいてくれたってシーンは、ギャフン好きのわたしは大好物!!さらに長い間辛いと思っていた空間が、温かい空間に変わるっていうのが、心地よくて好きなんですよ。
そして、受け入れる側の神楽坂家の対応が良かった!
これも好きなパターン♪
百合が逃げたのか?ってなった時、神楽坂家は相当あせったはずなんですよ。
25歳からだんだん力は衰えていくというのに、百合の大学卒業を待っていたために理央はもう27歳。
なのに、もうひとりの娘・百合や凪の妹は、まだ13歳で結婚できる年齢にすらなっていません。
このまま力がなくなってしまうかもしれない…
400年維持してきた力が失くなってしまうかもしれない…
そんな危機的な状況です。
そんな時にやってきたのは男の凪。
あまりの凪の健気さに追い返せなかった理央は家族と話すんだけど…
理央の母親はこんなことを言います。
血筋に関する事には尚更厳しいから
もしかしたら
肩身の狭い思いをしていたのかもしれないわね
この母親だって烏城家から嫁に来た人ですから、彼女からしてみれば凪は甥っ子。かわいい甥っ子だと彼女は言い、その夫である理央の父親もまた凪のことを気にかけてあげなさいとか言うんですよ。
彼らからすれば、いくら親戚だとは言っても、危機的な状況を作った烏城家がさらに問題を増やしたようなものなのに…
こういう、一緒に暮らしている家族以外の人が理解を示してくれて居所を作ってくれるっていうのは最高!
オタク主婦
ふたりの恋のお話に関してですが、理央と凪のお互いの気持はスタート時点から違います。
理央は、まったく恋愛対象としては見ていません。
ただ、健気で一生懸命な凪を放っておくことができず、徐々にほだされていくというか…守ってあげたいとか思ってキュンってなるんですね。
そしていつの間にか、恋愛対象として好きになっていきます。
それに対して凪は、最初から理央のことを特別な人として想いを寄せていました。今回の百合の家出騒ぎで、自分がやっと家の役に立てると思う以外に、理央と一緒になれるという喜びがあったのだと思います。
だから最初からとっても積極的(笑)
後半になると、理央が骨折したり神使・宇迦様と話せなくなったりするトラブルが発生。だけど、お互いの気持を確かめあってエッチした理央に力が戻ったことから、男でも力の維持に問題はないことが証明されました。
あとは、お世継ぎ問題のみ…って思ったところへ、百合が戻ってきます。
最後は円満に解決しましたね。
それも心地よかったです。
それにしても、凪はめっちゃ健気で理央もまたそれに劣らずの好青年でした。
ハッピーエンドが好きな方には、特におすすめの作品です。
カラスの嫁入りの感想まとめ
この作品は、とにかく嫌な人が出てきません。
ほんわか可愛い癒やされる漫画ですね。
ただ残念だったのは、せっかく狐やカラスがいたのに、もっと出してほしかった~~
あと、エッチシーンは少ないのでBL初心者向けだとは思いますが、描写はかなり色っぽいと思いましたよ。
以上「BL「カラスの嫁入り」あらすじ・感想(ネタバレ注意)ほっこり癒やし系ストーリー」でした。最後まで読んでいただきありがとうございました。