BL「春を抱いていた」あらすじ・感想(ネタバレ注意)ついに完結した神作品

ボーイズラブってこういうのを言うんだな~と思える名作神作品
「春を抱いていた」「春を抱いていた ALIVE」
新田祐克先生の作品、通称「春抱き」です。
最初から神作品だと聞いていた状態で読んだのですが、まさに神作品はこういう漫画だという作品でした。
そして、ついに2020年に集結!
神作品ならではの終わり方で号泣しました!
春を抱いていた あらすじ
人気AV男優の岩城と香藤。
ふたりに映画主演の話が飛び込んできます。
原作兼監督の佐和渚は、小説の内容がホモセクシャルなだけに、主役を決めるためにふたりでSEXするようにと言い出します。
その結果岩城が主役となり映画が大ヒット!
TV化することにもなって、今度は岩城の相手を香藤がすることになります。
それをきっかけにふたりの関係に変化が…
マスコミに張られていることに気づいた香藤が、それを利用しようと言い出したことから、ふたりの関係は公にもなってしまい、誰もが知っている公認カップルに!!
その後、ふたりには様々なトラブルが舞い込みます。
その後、ちょっとした小さなことから生死が関わるような大事件まで、様々なトラブルや問題が発生!
お互いを信頼して想い合いながら、乗り越えていくお話です。
春を抱いていた 感想
※(ここからはネタバレになる可能性あり)
メガヒット作品なので、やっぱり読んでおかねば!!と思ったものの、当時はまだ電子版は全巻出ていないし、紙媒体もすでに販売もされていなかったんですよ。
だけど、どうしても読みたかったので、中古で購入して一気読みしたのがかなり前の話。
そして、「春を抱いていた」のあとに「春を抱いていた ALIVE」へと続き、ついに完結しました。
もうね…
号泣なんてものじゃないですよ。
オタク主婦
「春を抱いていた」の最初は、主人公ふたりが人気がありながらもまだくすぶっていた頃の話から始まります。
ふたりともAV男優なんですよね。
そして、AV男優が主役の映画への出演によって共演することになったものの、まだ岩城も若くて喧嘩腰で話をしたりするような感じ。
その後ふたりは恋人になりますが、最初の関係が想像できないほど、どんどん深い関係になっていきます。家族でもあり、一心同体のような…
そして、関係だけではなくストーリーも深い!
彼らに訪れるトラブルは問題・事件などもまたすごいんです。
同棲、家族との確執、それぞれのスキャンダル騒動、結婚、香藤が仕事をほされたり、映画撮影中に事故、香藤の親友による岩城へのレイプ未遂、岩城の事務所社長が覚せい剤で逮捕、岩城が社長になり、発砲事件、大地震などなど…これでもかという内容がてんこ盛りです。もう映画のような世界ですね。
ストーリーの中にも、映画撮影の話が入っていて(冬の蝉)、それだけでも1作品になるだろうという感じです。
この漫画がすごいと思うのは、テーマが壮大というだけではなくて、お互いのことをこれだけ思えるのか?というぐらいの関係にふたりがなっていくことです。自分のことより相手のことをまず考える。そして、真面目でおかたい岩城と奔放で自由な考え方をする香藤が、バランス良くお互いを補って支え合うところがすごくいいです。
羨ましいと思ったり、こんな相手に出会えたらな~なんて思ったり。
あと、エロいシーンもかなり多いです。
基本的には岩城が受けですが、ポイントとなるところで香藤が受けになることがあります。その時はリバになるそれなりの意味があるので、ジーンとします。
春抱きのあとに新章がスタートして「春を抱いていた ALIVE」になりますが、それもまた壮大なスケールのお話です。
これまでに登場していた人物の問題や、香藤と岩城の病気の話からスタート。
その後大きな問題として描かれ、ALIVEのメインテーマとなるのは、岩城の隠し子騒動!!
そして、岩城と香藤を除いて重要な立ち位置の人物が、香藤の甥っ子・洋介と岩城の実の子である翔です。
隠し子騒動の際には、翔の存在を中心に話が進みますから、彼の人となりや甘さ・若さが描かれています。翔と岩城の関係は複雑で、お互いへの想いや感情は、読む人によって感じる部分は違うかもしれませんね。
最終的に、翔は新たに心の拠り所となる人物が登場するため、岩城との間には親子でありながらある程度距離を取ってお互い見守っているという感じでしょうか。
「愛してるでは重すぎて」で、隠し子騒動あとの翔のことはある程度わかります。
一方洋介は、隠し子騒動の時には出てくることシーンは少なかったものの、後半の最も重要シーンに登場…
すべてを見守って支えてくれる大きな存在になっています。
岩城は隠し子騒動の前から、実の息子のようにかわいがっていたけれど、彼は最後の最後まで本当に息子のようでした。
春を抱いていたの感想まとめ
「春を抱いていた」はアニメ化もされた人気作品ですが、ここまでか!?とびっくりするほど、原作コミックは奥深いです。
ALIVE1巻の後半では、岩城が倒れて手術をするシーンがあるのだけど、そのあたりのシーンは結末とリンクしているような内容で、「こんなところに伏線が!?」って思ったんだけど…
1巻と最終巻は、同じ状況でありながら対象的な結果であったりするので、あとから読み返して気づいた時には1巻から号泣しました。
作者の新田祐克先生は、どういう形で終わろうか相当悩んだそうですが、この終わり方がハッピーエンドだと信じているとのこと。
号泣しまくりで、最終巻を読みながら「なんで?なんで?」と思った私ですが、やっぱりこの終わり方が一番だったんだよな~~と思います。
以上「BL「春を抱いていた」あらすじ・感想(ネタバレ注意)ついに完結した神作品」でした。最後まで読んでいただきありがとうございました。